「目標」は設定するな?達成感の罠から抜ける、アドラー実践法
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こんにちは、ミサキです。
昨日は主宰するグループケアセッションでした。
(ケアセッションについては、こちらの記事をご覧下さい)
misakinha.hatenablog.com
事前に腰痛がある旨はトレーナーにお話ししており、二時間のセッションで身体をよくほぐしたはずが…
腰痛、むしろ悪化。
帰宅後、気になったのでトレーナーにメールして、指示通りお尻をボールでほぐすと…
痛い!
これが元凶の可能性があるようでした。
痛いけどほぐれないから、更に圧をかける。
すごく痛い。
前はこうなると自分の身体が可哀想で涙が出てきたのですが、昨日は怒りばかりこみ上げます。
何なの、この身体?
いい加減にしてよ、これじゃいくらやってもキリがないし、心底ウンザリする。
こんなんじゃ、今年の目標のペッタリ開脚やO脚矯正なんか出来そうにないし。
そこまで考えて、ハッとしました。
ペッタリ開脚、O脚矯正。
今年のやりたい事に、確かに書いた。今年の目標だ、が。
この目標設定がいけないんじゃないか・・・?
実践!アドラー心理学① 目標設定はするな?
ペッタリ開脚、O脚矯正。
これを達成するために、ケアを頑張ろうとしている自分。
それがままならず、身体に怒りを感じ始めている。
これって、達成感の罠じゃないか?
本来、身体ケアをすると、心も癒されるはずなのです。
そのフローが狂ってしまっているのは、身体を目標達成ツールとして使おうとしてるから。
目標を達成するために頑張ることは、達成するまでの日々を日陰に押しやることに他なりません。
しかも、目標は達成された瞬間に次の目標が出現するので、永遠に満たされる事がありません。
そもそも、なぜペッタリ開脚とO脚矯正したいのか?
それはダンスがうまくなりたいからです。
では、ペッタリ開脚が出来て、O脚が矯正されたら、ダンスはうまくなるでしょうか?
否。
それだけでダンスはうまくなりません。
もちろん、その柔軟性やスタイルの良さは、ダンススキルを上げる助けになります。
でも、それは目的じゃない。
だとしたら、そもそもこの目標設定は間違いです。
では、「ダンスがうまくなる」という目的のために、何を為すのか?
ここで、正しい目標設定が必要になるのです。
実践!アドラー心理学② 正しい目標設定とは?
ここで区別したいのが、「目標」と「目的」。
目的・・・・「何のために」の問いに答えるもので、その人特有の意思に基づく理念、価値観、信念・信条、夢などを語ったり、あることの意義として表現されたりすることがあります。
目標・・・・「どこに向かって」の問いで明確にされる、その人の行動の到達点。なお、到達点は、究極、長期、中期、短期、当面などの期間で区切って表されることもあります。また、目標値を単に「目標」(例えば、今期の売上目標)として語ることがあります。
アドラー心理学で混同しやすいポイント(1):目的と目標 - アドラー心理学による勇気づけ一筋30年 「勇気の伝道師」 ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ
アドラーの「目的論」は、「全ての人間は目的に向かって行動するもの」です。
今回の私の場合、身体に対して怒りが生まれています。
怒りによって、何がしたいのか。
●「やっても出来るようにならない」という不満をぶつけたい
●「やっぱり出来ない自分」という、自己肯定感の低い状態に合わせにいっている
(ただし、今回はPMS期のため、怒りが本来のメカニズムと違う発生をしてる可能性もあります)
正直、未熟で情けない。
でも、これは達成感の罠です。
本来の私の目的は、「ダンスがうまくなること」。
もっと突っ込むと「ダンスで自らだけでなく、見ているお客様の感情を解放したい」というのが真の目的と言えそうです。
そのための長期目標「ダンスがうまくなる≒ダンススキルを上げる」となり、
さらに中期目標として「ダンススキルを上げるために柔軟性と姿勢を改善したい」があり、
それを受けて短期目標として「ペッタリ開脚とO脚矯正」となるわけです。
ではなぜ「ペッタリ開脚とO脚矯正」を今年の目標にするのが間違いなのか?
理由のひとつは、時期を区切っているからです。
実践!アドラー心理学③ 時期を区切る目標は、こなせば叶うものに限る
よく目標設定は数値やリミットを盛り込みなさい、とよく言われます。
実際、それらがないと、実体化しにくいものです。
ただし。
見込みがない・わからない場合、数値目標やリミットを作っても無意味です。
あくまで「やれば出来そう」を実体化するのための数値目標・リミットなのです。
「やっても出来るかわからない」ことに対して設けても、ツラくなるだけ。
例えば私の場合「月にブログを20記事アップする」はやれば出来る目標ですが、
「今年中にペッタリ開脚・O脚矯正」は出来るかどうかわからない目標なのです。
(これを補う方法として「プロの指導を仰ぐ」というアプローチはありです。
ラ○ザップなどはいい例ですが、専門家なら「どのくらいの期間で、やれば出来るか」を見込む事ができます。
ただし、絶対に専門家の言うとおり100%実行することが可能である事が条件となります)
途方もない目標に向かって頑張るのは、つらくて苦しいばかり。
これではアドラーの言う「いま、ここ」を生きることはできません。
実践!アドラー心理学④ スキル習得は、目標にするな
さらに、達成感の罠にはまらない為に重要なこととして、「スキル習得を目標にしない」ということも重要です。
スキルというのは「目的」のために「あるといいな」的なものですが、それ自体では意味がないものがほとんどです。
今回の私の場合、「ペッタリ開脚できる」というのは一種のスキルです。
でも、それは「目的」のための「目標」ですらないのです。
開脚が出来ても、ダンスがうまくならない人はたくさんいるからです。
なぜ開脚したいのかというと、ダンスがうまくなるための柔軟性を向上させたいから。
したがって、正しい目標設定は「ペッタリ開脚に近づける柔軟性アップ」となります。
実践!アドラー心理学⑤ 今日、どこまで改善したか「だけ」に注目せよ!
それでも、やっぱりスキル習得は魅力的な目標です。
達成感だって、ちょっとは味わいたい。
だけど、目的に対してブレたくない。
これを一気に解消するのが「いま、ここ」を真剣に生きる事です。
今日は、こんな事ができるようになった。
今日は、これが改善した。
今日は、これが出来ていないことがわかった。
目的に対して行動していれば、どんなにわずかでも成長します。
どんなに些細でも、気付きがあります。
そのための、今日なのです。
昨日の私の場合。
身体がほぐれてバランスが変わったことで、腰痛がよりひどくなったのなら、ほぐれた箇所があることを良しとすればいい。
お尻が固まってることがわかったのだから、その発見は成長のもとになる。
何も出来ていないわけじゃなかったのです。
ただ、達成感の罠にはまり、それを見ないようにしていただけでした。
番外編 どんな目標を設定してもいい人もいる
今回のような目標設定の仕方は、特に私のように自己肯定感の低い人に有効です。
ただし、こんな風に注意しなくてもいいタイプの人も、もちろんいると思います。
それは、自己肯定感が高く、ポジティブな人。
ベースに自己肯定感があれば、過度に自分を精神的に追い込む事はありません。
さらに、ポジティブな人は「いま、ここ」を生きることが自然に出来ている場合が多い。
「出来なかったけど、まあそのうちなんとかなるし」
「まだまだだけど、ここだけは出来るようになってるし」
こういうことが自然に思えるなら、どんな目標を立てても、そんなにブレることはないでしょう。
アドラー心理学は、あらゆる自己啓発の基本になります。
そして、自己啓発が必要な人のほとんどは、自信がなくて自己肯定感が低いものです。
今、注目されてるアドラー。
私はとても必要な考え方ですが、それもまた人それぞれ。
自分に合うかどうかも含めて、触れてみてはいかがでしょうか?
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アドラー心理学にお詳しい方へ
今回、私なりの解釈でアドラー実践法を書きましたが、「そんなのアドラーじゃない」ということも多く含まれているかと思います。
が、そこはどうかご容赦下さい。
アドラー心理学を、日々学びながら身につけようとしている発展途上な私の記録として読んでいただければ幸いです。
「もうちょっと、こう解釈した方がいいよ」などのアドバイスは、大歓迎です!