自分を好きになる方法〜アラフォーの、自信の取り戻し方②
以前こんな記事を書きましたが、一回では語り尽くせてない感があったので、続編を。
雨宮まみさんというライター、ご存知ですか?
著者の中では、多分これが有名。
「こじらせ女子」という言葉の、いわば生みの親です。
「こじらせ女子」はそのまま私のことでもあると思いますが、その話はまたの機会に(笑)
この雨宮さん、私も同年代、すなわちアラフォー世代。
最近ネットで連載してるエッセイ「40歳がくる!」がキレキレで、毎回まるで自分のことのようにグサグサ刺さったり、共感のあまり涙したり。
その中で、ひときわズシリと響いたのが、この回です。
大和書房・WEB連載〜40歳がくる!MOB 雨宮 まみ vol04
『ナルシストになりたい。自分で自分に酔いしれるくらい、自分のことを好きになりたい。多少太ったとか痩せたとか老けたとかそんなことでは動じないくらい、自分を好きになりたい。』
この一文は、刺さった。
これだ。
まさに私が思っていたのは、これだったのか。
我が意を得たり、とはまさにこのことでした。
自信がない
雨宮さんも書いている通り、いわゆる女子的な視点から言えば、失うものなんかほとんどない年齢。
「女子=かわいい」枠はとうに過ぎ。
好きな服が多少浮いてても何も言われず。
職場で男性にキツく物を言っても違和感なく。
微妙にオバサン化し始めた感性は、多少の図々しさを生み。
他者から干渉される機会は、随分と減った。
それならば、やりたいように、好きなように生きればいい。
なのに。
自信がないのだ。
崩れていく身体を、なす術なく見つめ。
枕の跡が容易に消えなくなった頬をみてため息をつき。
水滴をはじかない肌を、シャワーのたびに発見し。
美容院でカラーリングと言いつつ、実際はグレイカラー(白髪染め)の現実があり。
寝不足による肌荒れが、昔よりひどくなり。
運動した翌日ではなく、翌々日に筋肉痛が訪れ。
日々「もう若くないのだ」と思い知らされる。
もちろん、年を重ねることを否定するのではない。
大人になったからこその愉しみもたくさん知ってる。
オーセンティックバーで飲んでも、浮かない存在感。
高価な指輪や腕時計をしても、違和感のない手の年輪。
親からお下がりの、高いカシミアコートがしっくり馴染むようになったこと。
でも、双方を天秤にかけた時、「自信のなさ」が私を落ち込ませた。
だからこそ「ナルシストになりたい」という雨宮さんの文章は、
私の悲痛な気持ちを代弁するように見えた。
雨宮さんは、その「自信のなさ」を払拭するために、自分のヌード写真を撮るという行動に出ます。
(ぜひその辺のくだりは本文をご覧ください)
その時、カメラマンに対して思った気持ちのくだり。
『自分さえ知らない部分を、ただ見つめて、写真を撮ってくれる人がいる、その時間は、これまでに体験したことのない時間だった。
大げさかもしれないけれど、すべて、許されている気がした。
(中略)
初対面の人と話すのは、不思議な感じだった。
そんなに踏み込んだ話をしたわけじゃなかったけれど、ただ、受け入れられている感じがした。』
『私はその人と、抱き合いたい、と思った。
そのときに、「雨宮さん、ハグしましょう」と言われた。私は、同じ気持ちだったことが嬉しく、しっかりハグをして、お見送りをした。
人に「ハグしたい」なんて思ったこともなかったし、思うままそうしたこともなかった。
心が、ものすごく素直になっていた。自分はこんなふうになれるのか、と思ったし、こんなふうになれたことがとても嬉しかった。』
この部分を読んで、泣いた。
そうだ、私が欲しいのはこの感じだ、と思った。
けれど、私はヌードを撮るほど思い切った行動に出る度胸がない。
でも、私も感じたい。「受け入れられてる」という、その感覚を。
そう思っていたとき、思わぬところでこの感覚を得ることになったのです。
「許されてる」という感覚
ちょうど雨宮さんの連載を読んだの同じ頃、私はパーソナルトレーナーさんにケアセッションをお願いしていました。
ずっと習っているダンスの発表会が近く、私の身体は酷使されてガチガチになっていました。
うまく動かない身体を本番まで持たせるために、知人のトレーナーさんにお願いして、本格的なケアをお願いしたのです。
案の定、身体はひどい有様でした。
あらゆる部分が硬くなっており、数回に分けてケアすることになりました。
肩・背中・ふくらはぎ・腿をケアするため、こちらはショーパンとキャミソールにならなければなりません。
エステやマッサージに不慣れな私は、はじめは多少気恥ずかしい気持ちでいたのですが。
間もなく、その恥ずかしさは無くなりました。
その手に委ねているのは本当に気持ちよくて、途中で眠ってしまうほど。
筋肉の硬さを確かめながら、慎重にケアされていく身体。
自分にとって、コンプレックスだらけの身体を、こんなにも丁寧に扱ってもらったのは初めてのことでした。
許されてる。
こんな状態の身体でも、こんな風に、ただあるがままを受け入れてくれてる。
確かに、そう感じたのです。
身体のケアを、人に委ねる重要性
私はほとんどエステにも行かず、マッサージなども随分とご無沙汰だったので、「人の手に身体を委ねる」という感覚を忘れてしまっていたのです。
でも、これはすごく大事なこと。
自分では、なかなか自分のことを丁寧に扱えないものです。
手入れするときに、自分の嫌なところばかり目が行ってしまい、優しく出来ない。
少なくとも私はそうでした。
そもそも初めからそれが出来れば、自信を失うこともないのです。
でも本当は、頑張ってる自分を労わってあげたい。
自分を好きになりたい。
好きになって、自信を持ちたい。
自信を持って、堂々と、やりたいことをやりたい。
だって、それが許される年齢なのだから。
人の手に委ねて初めて、そう思えるようになりました。
もしどうやっても「自分を好きになる方法」が見つけられなかったら、ぜひ身体のケアを人の手に任せてみてください。
私のようなパーソナルケアでもいいですし、マッサージやエステでもいい。
ただし、一回はケチらず、時間もたっぷり、少なくとも90分以上のコースでお願いしましょう。
30分くらいのコースでは、全て急ぎ足で、あまり効果を感じられないと思います。
お願いしたら、後はできるだけ身体と気持ちを委ねて。
大事に扱われる身体を感じてみましょう。
きっと、身体だけじゃなく、心も穏やかに満たされるはず。
自信が持てない原因は、自分を受け入れられないから。
まずはそのために、人の力を借りてみましょう。
きっと、何かに気づくはずです。