「LINEグループ疲れ」の処方箋〜承認欲求を克服せよ!
にほんブログ村
お仕事のご依頼はaboutページのお問合せからどうぞ。
http://misakinha.hatenablog.com/about
先日、複数参加しているLINEグループをいくつか退会しました。
LINE疲れの原因と疲れないための対策|「マイナビウーマン」
この記事にあるように、LINEグループが原因のLINE疲れを起こしている人は珍しくないようです。
退会することについて大分長いこと悩んでいたのですが、ある一つの結論らしきものが出たので、思い切ることにしました。
これはささやかな現代の悩みかと思っていたのですが、案外そこには心理的に重要な要素が詰まっているなと思い至りました。
そこで、やめるまでの心境をまとめておこうと思います。
- LINEグループがめんどくさくなる
- プッシュを非通知にしてみるも・・・
- グループから退会するのが怖い
- 所属欲求と承認欲求の狭間で
- 必要なのは、承認欲求を克服する事
- 実際LINEグループから退室してみて
- SNS疲れ、見直してみませんか?
LINEグループがめんどくさくなる
そもそも、LINEグループはグループチャットの一種。
複数人で同時に話したほうが効率的と思われる場合に作られていたもののはずです。
何かのイベントについて参加者全員で話し合いが必要だったり、連絡事項のやり取りだったり、個人同士でメールするよりも楽な場合、グループLINEはとても良い手段です。
一方、LINEに参加していない人に連絡モレが起きやすいので、そこは配慮が必要でした。
ところが、グループLINEは本来の役割以外の使われ方が多くなりました。
例えば、
- 何かの目的を持って作られたはずのグループ内で、目的外の雑談が多くなる。
- 人数が増えすぎて、会話に参加しているのがごく一部。
- 夜遅くに連続した投稿があり、通知音で起こされてしまう。
- 仕事中や人と会っている時に大量に通知があり、何事かと思ってみたら何十件ものスタンプや雑談しかなかった。
この辺は本当に良くあることで、私がLINE疲れしてしまった理由も大きくはこのあたりが原因です。
プッシュを非通知にしてみるも・・・
これらの原因から逃れるために使った手段が「プッシュ非通知」です。
この設定にすると、グループに投稿があっても通知されないので、夜遅くや仕事中にスマホが鳴り続けることはありません。
画面を見ると、通知の数字が表示されるだけ。
この方法でしばらくは乗り切っていたのですが、結論から言うと、この設定に変えるとほとんど見なくなります。
つまり、グループに参加している意味がない。
話題も把握できなくなります。
こうしてやり過ごしているうちに、
「何で私このグループに入ってるんだろう・・・?」
という疑問が湧いてきたのです。
*
本来は何か連絡事項などの目的があってグループが作られることがほとんどです。
それがいつの間にか、雑談やスタンプが増えて、本来の目的に使われることが少なくなってしまうことがよくあります。
また、人数が増えた結果、あまりよく知らない人や縁の薄い人の雑談が増え、内容についていけなくなることも多くなります。
それらをスルーするためにプッシュ非通知にしたものの、そもそもなんでそんなことに気を使わないといけないんだろう?と思い始めたのです。
グループから退会するのが怖い
この疑問も解決策は「グループを退会すること」しかありません。
でも、それをずっと出来ずにいました。
退会することが怖いのです。
- 「グループを退会しました」のメッセージが表示されることで、既存のメンバーの気分を害すのでは?
- やめることで、何かあっても声を掛けてもらえないんじゃないか?
- やめることで、仲間はずれにされるのでは?
これらの理由から、時折イライラしながらもずっと退会出来ずにいたのです。
でも、ある時気づいたのです。
- 「私は、何を恐れてるんだ?」
- 「よく知らない人に声を掛けてもらえることは、そもそも求めていないのでは?」
- 「話題についていけてない時点で、仲間はずれといえば仲間はずれ。つまり、グループに適していないのでは?」
そう、イライラをガマンして既読スルーを続けたところで、私にとって何のメリットもないのです。
それどころか、全然悪気もなく楽しんでいる人に対して一方的な苛立ちを募らせてしまう。
グループのメンバーから見ても、いい迷惑です。
怖いと思っていたのは、自分だけ。
退会することで嫌われるかもしれないけれど、それだけで嫌われるならどっちでもいい。
最終的に、そういう結論に落ち着きました。
所属欲求と承認欲求の狭間で
嫌われたくない。
仲間外れにされたくない。
これは、おそらく所属欲求によるものです。
仲間でいたい、一緒でいたい、思いを共有したい。
これらは「絆」を表す美しい言葉のようで、実際には所属欲求の特徴的な言葉です。
つまり悪く言えば、群れたい気持ちそのもの。
もともと私は所属欲求は強くないはずだったので、この気持ちをうまく扱えず、困惑しました。
所属欲求そのものは、決して悪いものではありません。
仲間や絆は所属欲求による連帯意識があるからこそ生まれるものだからです。
難しいのは、マズローの欲求五段階説の通り、所属欲求の次に承認欲求がやってくること。
みんな一緒の仲間でいたい気持ちは、仲間の中で認められたい・一番になりたいという気持ちに変わってきます。
ここで承認欲求をコントロール出来ず、ただ認められたい!というふるまいをしてしまうと、所属欲求を持つ集団から浮いてしまい、孤独感や挫折を味わってしまいます。
頑張って馴染もうとして空回るのも、一見所属欲求のようで、実は承認欲求です。
以前の私は、まさにこの状態にありました。
数々のコミュニティで私はそのようにふるまい、結果として敵を増やし、かといって実力は伴わず、孤独と挫折で卑屈になることがよくありました。
LINEグループをやめるのが怖かったのも、この事の後遺症のようなものかもしれません。
必要なのは、承認欲求を克服する事
私が最終的にグループを退室する決め手になったのは「嫌われてもいい」という気持ちでした。
その程度のことで嫌われるなら、それまでのこと。
私はメンバーが嫌いになってやめるのではなく、単に自分のライフスタイルに合わないからやめるだけなので、特に問題ないと考えました。
一方的に悪気のない人達にイライラを募らせるのも良くないとも思いました。
私は私でしかなく、LINEグループという所属がなくなったところで、問題ないはずだと。
*
マズローに則して言えば、承認欲求の上位にある自己実現欲求に進んだ結果かもしれません。
他者からの承認より、自分がどうなりたいかにフォーカスする考え方というわけです。
ただ私の場合、どちらかというとアドラー心理学の「課題の分離」の方が役に立ったように思います。
「嫌われる勇気」はアドラー心理学を紹介するベストセラーとして、ご存知の方も多いでしょう。
- 作者: 岸見一郎,古賀史健
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (111件) を見る
私も以前、このことについては言及記事を書きました。
misakinha.hatenablog.com
misakinha.hatenablog.com
「誰かが私を嫌うことは、私の課題ではない」という考え方。
今回LINEグループを退室するに当たって、これが一番役に立ったように思います。
「認めようが認めまいが、それは私の課題ではない」というこの考え方こそ、承認欲求を克服する足がかりになるのです。
実際LINEグループから退室してみて
今回LINEグループから退室して、実際何か起きたかといえば、何もありません。
ただ、わたしの心理的負担が減ったのは、大きな変化です。
今後、私が怖れていた「仲間はずれ」や「声を掛けてもらえない」という事態が起きるかもしれません。
でも、それを憂う必要もありません。
なぜなら、その事実を知らずに終わる可能性が高いですし、知ったところでそこまで傷つく自分の姿は想像できません。
そんなことよりも「嫌われるかも・・・」と思い続けて、これ以上自意識過剰な言動を取る方が、よほどリスクが高い。
そうならずに済んだことに、今はホッとしています。