脱・マンネリファッション!これだけは知っておきたい「色」の話① 合わせやすい色って?
毎日のファッション、お悩みってありませんか?
「いつも同じような物を選んでしまう」
「オススメされた組み合わせしかできない」
「買ったはいいけど手持ちの服と合わせられない」
「つい無難な色ばかり選んでしまう」
例えばこういうお悩みがある場合、原因の一つに「色の組み合わせがわからない」ということがあると思います。
色彩感覚は元々のセンスもありますが、基本さえ押さえればそう難しくありません。
「色」を知って、もっとファッションを楽しみましょう!
そもそも「合わせやすい色」って?
アパレル販売の現場でお客様に言われた「合わせやすい色」は
黒、白、グレー
次点で
ネイビー、ベージュ
でも、これって本当に合わせやすい色だと思いますか?
まず、この中で一番合わせやすいのはグレーです。
それも、できればチャコールグレー。濃いグレーですね。
じゃあ黒は?というと、注意が必要な色です。白も同じです。
ネイビー、ベージュは更に難しくなります。
それはなぜでしょう?
色の強さを決める「明度」とは
ネイビー、ベージュについては後で述べるとして、まず黒・白はなぜ注意が必要なのか。
その理由は「明度」にあります。
まず、黒・白・グレーは「無彩色」といわれます。
これは「色味がない」ということ。
無彩色の色の強さを決めるのは「明度」といって、色の明るさです。
最も明るいのは白、最も暗いのは黒になります。
http://www.tosoushokunin.net/shikisai.html
「明るさ」は「強さ」と言い換えることも出来ます。
つまり、黒・白はとても強い色、ということです。
そもそも色の相性とは
色を構成する要素は、前述の「明度」のほか、「彩度」「色相」を合わせた三つ。
これが「色の三属性」と呼ばれるものです。
「彩度」はすなわち「色の鮮やかさ」のこと。
原色に白を混ぜていくと明るくなり、黒を混ぜると暗くなります。
「色相」とは「色味」のこと。
無彩色以外は、全ての色が「色相」に当てはまります。
「彩度」と「明度」を合わせたものを「トーン」と呼びますが、
一般的にはこの「トーン」が近い色だと相性が良く見えます。
http://creators-manual.com/tone/
これがわかりやすいです。
なんとなく、イメージが湧きましたか?
ここでもう一度、黒・白について考えてみましょう。
黒・白はトーンの観点から言って両端に位置します。
とても、強い。
なので、それぞれが相性的にカバーできる範囲は、思ったほど広くないのです。
例えば。
靴やバッグにほかの色を全く使わないとして、真っ黒のボトムにパステルカラーのシャツって、どうですか?
あるいは、真っ白のシャツにダークトーンのボトムはどうでしょう?
え、悪くないんじゃないかって?
ダメではないのです。
ただ、この場合、とてもバランスが難しい。
どちらかの分量を失敗すると、とてもチグハグな印象になってしまう恐れがあります。
それって「合わせやすい」って言えるでしょうか?
https://4meee.com/articles/view/423380
http://magazine.cubki.jp/articles/54804228.html
どっちもパステルピンクですが、どちらが自分に取り入れられそうだと思いますか?
迷ったら暗めのトーンをチョイス
以上を踏まえて、考えてみましょう。
幅広い色をカバーするための万能色は「グレー」でしょうか?
グレーといっても色々ありますが、おすすめしたいのはチャコールグレー。
でも、これだと「明るめの色」がカバーしにくいのでは?と思いますよね。
アジア系の肌色の場合、そもそも「明るい色」は肌なじみが難しく、難易度が高いです。
パステルカラーを当ててみて「なんか色が浮いちゃって似合わない・・・」と思ったこと、ありますよね?
もちろんどんな色も「合わせ方」があるので、絶対似合わないわけではないのですが、
あくまでも「迷ったら、やや暗めのトーン」が合わせやすいのは確かです。
http://wear.jp/sp/kco3211/6069527/?utm_source=mery&utm_medium=wear
ネイビー、ベージュの罠
では、先ほどあげたネイビーとベージュはどうでしょう?
まずベージュ。
「暗めトーン」が合わせやすいという観点から見ると、ベージュはちょっと難易度が上がります。
肌色に近いので膨張して見えやすいですし、明るい色・暗い色、どちらから見ても彩度が合いにくい場合があります。
ベージュ系を選ぶなら、少し濃い目のクラフト紙のようなカラーがおすすめです。
http://wear.jp/sp/js0266/4981218/
ネイビー。
これは「暗めのトーン」という観点からは悪くないチョイスです。
基本的には、合わせやすい。
ですが、明るめのネイビーは青に近づくため、色相の相性がやや難しくなります。
「合わせやすさ」でネイビーを選ぶなら、パッと見「黒っぽいけど、真っ黒よりはやわらかい印象」くらいの暗さを選びましょう。
いわゆる、サラリーマンのスーツの色、です。
まずは基本の色を押さえてから
ちょっと理屈っぽいですが、これらを知っておくと、洋服選びって随分しやすくなるのです。
まず、タンスの肥やしが減る。
買うときに、何を合わせるかイメージしやすくなる。
センスを磨くには、 まずはここからです。
次回はもう少しステップアップした内容をお話します。