自分を好きになる方法〜アラフォーの、自信の取り戻し方①
今日は「自分を好きになりたい」という理由について、まとまった考えを書いてみようと思います。
私は昔から、自信がない人間だった。
いや、違う。自信を失いやすい人間だった。
小さな頃から、極端に空気を読む子供だった。
病弱な兄がいたせいか、子供心に親の大変さを感じていたらしく、なるべく自分は手がかからないように、そればかり思っていた。
躾もあったが、どちらかというと自発的にワガママを言わなかった。
人見知りで引っ込み思案なことを鑑みても、良い子だったと思う。
そのせいだろうか、怒られることは少なかった。
でも、褒められることもまた、少なかった。
そんな私の拠り所になったのは、姉の存在だった。
年の離れた美しい姉は、私にオシャレを教えてくれた。
自分の服を着せ、一丁前に化粧を施し(当時、高校生くらいでメイクしてる子は、今ほど多くなかった)、「六本木にインドカレー食べに行くよ!」なんて行って私を連れ出した。
美しくカッコいい姉は、私に「東京の遊び方」をチラリと見せてくれたのだ。
姉に身ぐるみ着せられた私はなかなかの仕上がりだったようで、その格好で出かけると、ストリートスナップを撮る雑誌社の人に捕まったりした。
姉も「みんなあんたのこと振り返るよ!あんた可愛いんだね」とか言ってくれた。
多分大したことはないのに、姉のセンスの良さが見栄えを良くしてくれたのだろう。
人見知りで目立たず、成績も普通、真面目なだけが取り柄の私が、初めて身がくすぐられるような褒められ方をしたのがその時だった。
それ以来私は、自分の容姿というものを強く意識するようになっていった。
思春期より少し遅れてやってきた自意識過剰は、終わるタイミングを逃し、ずっと引きずることになる。
過敏すぎる自意識は、少しでも何かダメだと思うと、途端に自分の全てを否定するほどの自信のなさを引き起こす。
「感受性が豊か」と言えば聞こえはいいが、しばしばこのメンタルの不安定さは自分を過度に傷つけた。
アパレル業界に就職した私は、仕事柄もあり、センスを磨いた。
外見への自意識も相まって、業界内の仲間にバカにされないように、必死で隙のないファッションを覚えようとした。(そんなことは自意識による妄想が大半ではあったが、一部のアパレルには「ダサいのは罪」という風潮があったことも否めない)
もちろんそれは自信になったし、ファッションセンスについて悩むことがなくなったのは良いことだった。が。
年齢と共に、身体が崩れはじめた。
今までのダイエットでは効果がなく、どんな服も急に似合わなくなった。
少し食べないくらいでは、お腹のたるみは消えず。
少し運動したくらいでは、二の腕も締まらず。
柔らかくふくよかになっていく身体を、どうしようもない絶望感を持って眺めるしかなかった。
大好きだった、背中が大きく開いた、身体にフィットするワンピース。
優しく身体のラインに沿うリブタートル。
インして履くデザインのスカート。
どれもこれも、身体についた脂肪が邪魔して、着られても醜かった。
腕が出る、もしくはフィットするデザインが怖くなり、お尻の大きさが気になってスキニーが履けなくなり、お腹周りにゆとりのあるデザインの服で隠すようになった。
ほんの少しだけセクシーなデザインや、フィット&フレアのスタイリングが好きな私には、これは本当につらく、太ったことによって自分がオバサン化しはじめた事実が受け入れられず、あらゆる自信が無くなっていくばかりだった。
もうこんなのは嫌だ。
もっと揺るぎない自信が欲しい。
多少何かダメなことがあっても、ビクともしないような自信。
それさえあれば、それを拠り所にして、自分を好きでいられる何か。
そう思う気持ちは、私を徹底したダイエットに走らせた。
揺るぎない決意だった。
この心境が、ダイエット基本哲学①に繋がることになる。
結果として、この試みは成功した。
身体から余分な脂肪が落ちていく毎に、静かな自信になった。
大丈夫、私はまだ自分の身体をコントロールすることが出来る。
諦めを脂肪として纏うことは、もうない。
好きな服を、好きなように着ることができる身体を、再び手に入れたのだから。
痩せてみたら、オシャレがしたくなった。
出歩き、人に会いたくなった。
この経験を、人に話したくなった。
単なるダイエット成功記ではなく、自分を好きになる方法のひとつとして。
それが、このブログをはじめた理由のひとつです。
自分を好きになる方法は、もちろんダイエットだけじゃない。
身体のことなんか気にせず、大らかに生きていけたら、それはそれで幸せなはず。
でも私の場合は、その大らかさを持ち合わせてなかったし、今更この気質を変えることもできない。
そしてそう思っている人は、多分私だけではないはず。
そんな誰かを、少しでも励ますことが出来たら。
そんな気持ちで、ブログを書き続けていこうと思うのです。